印象採得法インビザラインの印象は、PVS(Polyvinyl Siloxane)ポリビニルシロキサン系付加型シリコン印象材を用います。 PVS印象は一連のインビザライン治療過程において、最も重要な段階であります。 アライナー社は、特に指定の印象材を定めておらず、ISO規準を満たした精度の高いPVS印象材であれば、商品を選びません。 PVS印象は、大きく3種の方法に分類する事が出来ます。
トレーは原則として、すべてアライン社指定のプラスチックトレーを使用します。 規格の違うトレーを使用すると、正確なCTスキャニングの妨げになります。 特に金属トレーはスキャニング不可能となりますから、絶対に使用しないでください。 使用材料等は表図を参照のこと。 「単一印象法」1. まず、トレーを口腔内で正確に合わせます。 ここで、PVS印象成功の7割は決まると言って良いでしょう。最後臼歯の遠心面まで、しっかり覆うトレーを選択します。 2. 不適合な箇所がある場合は、トーチにてトレーを軟化して合わせてゆきます。 3. アドヒーシブを塗って、トレーと印象材のずれが生じないようにする。 4. 過不足無くトレーに印象材を盛ります。 5. トレーを口腔内に戻し均一に圧接し、そのまま2分間保持します。 6. 印象面を詳細にチェックします。特に咬合面の気泡やすべてのマージンの印記を確認します。 「連合印象1回法」1〜3までの手順は単一印象法に準じて行い、トレー合わせを行います。 4. 単一印象法同様にトレーに印象材を盛ります。 5. ヘビーボディの歯列上にライトボディ印象材を混ぜ込みます。 6. 同様にライトボディ印象材と口腔内咬合面や歯間部に注入します。 7. 口腔内に戻して圧接します。 8. 除去して、細部まで印形を確認します。 「連合印象2回法」パテタイプのヘビーボディ印象材で一次印象をとり、口腔内撤去後に改めてライトボディーの印象材を注入し二次印象を採る方法です。 1〜3までの手順は単一印象法に準じて行い、トレー合わせを行います。 4. パテタイプ印象材を手指で素早く連和して、トレーに盛ります。 5. ポリエチレンフィルムを敷いて、二次印象の流れる空間を作ります。 6. ライトボディ印象材を一次印象面に流し、口腔内に圧接します。 7. 口腔内より撤去して、印象面を確認します。 |